37 :名無しさん 07/11/25 09:22 ID:yTrhawftdX (・∀・)イイ!! (-4)
なぜ中学で「武道」「ダンス」の必修なのか

「規範意識」をふりかざして復古主義の「教育改革」を呼号した安倍内閣の「教育いじり」の「成果」がさっそく出てきた。中央教育審議会が、中学校で「武道」「ダンス」の必修科目化を打ち出したのだ。中央教育審議会の専門部会での討議をへて、近く決定を見ることになるという。昨年の10月末から安倍内閣が強引に推進した「教育いじり=改正教育基本法」に掲げられた「伝統と文化を尊重し」という教育目標の具現化をはかったものだという。しかし、なぜ「武道」なのか。

 剣道・柔道・なぎなた・弓道などを男女ともに習得することは、一般論から言えば悪いことではない。それぞれの奥行きも深いことだろう。けれども、伝統文化と呼んだ場合には、茶道・華道・香道をはじめ、俳句・和歌・連歌や、能・狂言・歌舞伎などの伝統芸能、あるいは日本画・版画・造形などの伝統美術……とても書き切れないぐらいの多方面の「伝統と文化」がこの国には存在する。「伝統文化」という大枠の中から全国の学校がオリジナリティを競い、「日本文化・再発見」を仕掛けていくというのなら、まだいい。しかし安倍教育改革のめざす「伝統文化」は「武道」に絞られる。

「戦後レジームからの脱却」を語り、男女の中学生とも武道に励んで質実剛健をめざし、高校生では「奉仕活動の義務化」を実現。さらに「大学9月入学制」にむけて教育再生会議なる井戸端会議でムードを煽りと連続線上で考えていくと、もう一息で「各学校に自衛隊幹部を武道・徳育サポーターに起用」あたりから始まって、「有事に必要となる自衛術の一貫としての軍事教練」、「自衛隊体験入隊でボランティア訓練」などを実現したいと考えてきたのが安倍内閣の「復古派」ではなかったのかと想像してしまう。これは、ありえない妄想ではない。

 伝統文化でも絵を描いたり、工芸にいそしんだりして、いにしえの文化に触れるという話では安倍型の「復古主義」にはなじまない。「武道」の突出をカバーするように「ダンス」が必修化されるというのも変な話だ。「ジャズダンス」「ヒップホップ」などで子どもたちの関心を引きつつ、「武道」のみの違和感を打ち消そうというのだろうか。これも「伝統と文化を尊重する」なら男女ともに日本舞踊を必修にするという道もある……

参議院選挙で与野党逆転したことで、安倍的復古主義=教育改革はさらに「加速」することはなくなった。しかし、改正教育基本法では民主党は「愛国心を素直に盛りこんだ民主党案」を対案として提出し、自民党と変わらないスタンスだったことを忘れるわけにはいかない。義務教育での必修科目化は、10年単位でその国の子どもたちの成長・発達に大きな影響を与える。なぜ、「武道」と「ダンス」なのか。安倍内閣は必修科目化することへの根拠を示して説明しなければならない。

「規範意識を涵養するためにも武道は有意義かと存じます」という答弁がかえってくるような気がするが、この内閣には「規範意識」と言われたくないという子も親も多いに違いない。


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