197 :名無しさん 09/08/25 23:03 ID:6bk6UllI.1 (・∀・)イイ!! (5)
過去24時間テレビで「完走」した、杉田かおるさんの著書より


杉田かおるの『杉田』を読む
http://d.hatena.ne.jp/miraiebisu/20050503
印象的だったのは、マラソンに関するものだ。

ここでも杉田かおるは真剣だった。

彼女はトレーナーと妹と共に、100キロマラソンに向けてかなり

綿密なトレーニング計画を立てている。

これまでスポーツとは無縁だった自分の身体をいかに走れる身体にするか。

彼女はそれにかなり真剣に取り組んでいるのだ。

テレビの制作者サイドからすると、単なるアスリートになられては

面白み半減かもしれないが、走る側としたらそんな面白みだけを重視するわけにいかない。

急に100キロも走って、その後身体にダメージが残っては今後の仕事にさしさわる。

制作者側にはそれきりでも、走る側にとっては下手すると

一生ものの傷がのこる場合だってあるのだ。

杉田かおるはその辺りをきちんと認識していた。

ふつうにまっとうな人だと思った。

マラソン後ダメージが残らないような走り方やコースを研究し、

走れる身体作りに励んだ彼女は、予定のコースの

道路の状態、アップダウン、信号の数まで自分で調べたようだ。

そして臨んだ100キロマラソン。

この辺では1キロ何分ペースで走り、ここで休憩ポイント・・・。

あらかじめ立てた計算通り順調にすすんでいった。

しかし、最後の10キロまできたところで、制作者サイドがとんでもないことを言い始める。

「今迄の計算が間違っていたみたいなので、ここから先一回、休憩を飛ばして走ってください」

さらに、ゴール迄あと2分ペースを上げて下さいとも。

今迄100キロ近く走ってきて休憩無しに2分のペースアップ。

これって全ては24時間テレビの時間内にゴールして、フィナーレを盛り上げるためだ。

もちろんギャラもらってるんだから、番組を盛り上げる演出に協力する責任もあろう。

けれど、それならば、特にこんな下手すると演者の命にまで関わるようなイベントをやるので

あれば、制作サイドは「計算が間違ってたみたいなんで・・・」なんて言ってはいけないのだ。

もっと緊張感をもって臨まねばならないのだ。

それに走るコースも直前になって変更されたらしい(理由はよくわからない)。

それに対して苦情を述べる彼女に制作者サイドは「あきれたようだ」と

彼女は書いている。

げに世の中は、こうした正論を主張するものに対して冷たいのだろう。

とにもかくにも彼女は切れそうになりながらも、いろんな思いが去来する中

ゴールをし、多くの人から「感動をありがとう」と喝采を受ける。

しかし、その人々の感動と杉田かおる自身の内にわき起こる感動とは全くの別物だ。

杉田かおるはこの走りの中で、無意識に自分の人生を振り返り、かみしめた。


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