8 :名無しさん 14/04/05 20:31 ID:4CFn,nNdmb (・∀・)イイ!! (2)
まず東十条が登場する。彼は気がくるっていた。頭のネジがゆるんでいたのでまともなアンケは立てられなかったが自分ではそれを完全なアンケだと信じこんでいた。彼は24時間自宅を警備しているニートである。しかし彼が実際に警備活動をする場合は極めて少い。いつもPCの前に座ったままだ。その為には他の家族がいるではないかというのが彼の理屈だったのだろう。その理屈を誰かが聞いたわけではないにもかかわらず誰もが東十条のその理屈を悟っていた。何が悲しくて自分がそのように卑近な仕事をしなくてはならないのかと東十条は思っているのであろうと皆が確信していた。なぜかというとそもそもそんな必要はまったくないにかかわらずそのまったくない必要以上に彼は政治アンケや中韓アンケを立てる努力を怠らなかったからだ。政治とりわけ国際政治に対して意見をもつことで自分を大人物に見せかけようとするその行動の硬直性は彼の全てをかえってニートくさく見せた。誰かと政治の話をするためには一般常識と充分なコミュニケーション能力が必要だということをあきらかに東十条は知らなかった。さらにまた、そもそもなぜそのように見せかけるのかといえば彼は中国や韓国から自分が差別されているのではないかと常に疑っていたからだ。というのは家族や近隣住民やコソアン民の中には彼のことをあれはニートではなくSNEP(孤立無業者)ではないかという者がいたし他のある者に到っては知的障害者だろうなどとも言い、そうした言葉の端ばしは窓を開けて換気などしている際自身のことについては限りなく敏感な東十条の耳にしばしば入ってきたからである。むろんそうした言葉は家族たちの至極素朴な疑問に過ぎず何ら東十条を自分たち人間の最底辺またはそれより下に貶めようとするものではなかったのだ。むしろ家族たちの階級感覚ではたとえ実際にはそのような階級制度などが存在しないにもかかわらず、そしてそのことがわかっていてさえニートはそもそも人間ですらないのだと思える筈だった。ある種のニートは村八分にさえなり得たではないか。それにまた東十条をニートというなら彼以上にニートたるべく運命づけられたまたお前か先生やモリモリおじさんだって同じコソアンで活動していたししかも彼らは同じコソアンで益体もないアンケを立て続けて森を無駄遣いしているという点においては仲間である。だがこれは誰にでも容易に想像できることながら彼は当然他のアンケ主全員が嫌いであった。そもそもあれほど執拗にあぼーんを繰り返す東十条が他のアンケ主のアンケには滅多に文句をつけないことが誰の眼からも不思議に見えた。まずモリモリおじさんは毎日数千森を費やしておはようアンケを立て続け1日100件近いモリギフを100日以上ずっと送り続けた。何らかの方法で森を不正に得ているのであろうと東十条には思えたがしかし彼がいくらモリギフのメッセージ欄で密かに教えを請うてもおじさんは頑として手の内を明かさないのだ。もちろんそんなことは些細な一例である。しかしその些細な例の積み重なりは東十条の気を狂わせずにはおかなかった筈と誰もが確信していた。もしかするとそれに耐えているように見せかけていることこそ東十条がすでに狂っている証拠ではなかっただろうか。他にも常連アンケ主の中で東十条に似た性向の者としてはジャニーズアンケ主がいる。驚くべきことにはレスあぼーんの傾向も自分への批判を絶対に認めないという点で全く同じだったのだ。だがこれは東十条自身もジャニーズアンケ主もまた他の連中も二人をまったく似て非なる分野のアンケ主として認めていたしあぼーんにしても他にこれといった武器がないから同じ手段を取らざるをえないだけなのであろうと納得できるのだ。東十条が知的障害者ではないかと言った者は東十条のコミュニケーション能力が不自由であることによって連想が短絡したのでありしかも東十条は決して森の購入やアンケ立てすらできない本物の知的障害者ではない。その証拠にコソアンにはある一面においては東十条よりも狂っていると言えなくもない尿意我慢アンケ主などという者もいる。さらにもし東十条に言わせるならば当然あの尿意我慢アンケ主はなぜ平日の昼間にあれほどアンケを立てられるのかその方がよほど奇妙ではないか自分ではなく彼こそが真にニートなのではないかと言った筈である。ところが暗に自分は知障やニートではないと自己主張するその東十条がアンケ主として有能だったかといえば決してそんなことはなかったのだ。東十条のコソアンにおけるあぼーん使用率は他のどのアンケ主よりも多く異常であり迅速でもあり、つまりそれはコソアンでアンケを立てている他のアンケ主に充分疑問を抱かせ得るほどのものだった。なぜ彼のあぼーん発動回数がこれほどまでに多いのかという疑問及び彼がレスをあぼーんしようとする時の一種の儀式めいた珍妙な絶叫は近隣から苦情が出ているほどだがこれはのちに詳しく述べる機会があるだろう。


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