8 :名無しさん 23/07/19 21:16 ID:jT-lfmLUUV (・∀・)イイ!! (0)
会議室には、様々な国の人口問題担当官僚が集まっていた。人口問題を討議する、非公式で秘密裡な国際会議の場である。何十人もの官僚が大きなテーブルの周りに座り、真剣な表情で話し合いが進められている。議題は「増え過ぎた人口を、効率的に減少させるにはどうすれば良いか」というものだった。

ある官僚が立ち上がり、重々しい口調で演説を始めた。「各国の皆さん、人口問題は我々が直面している最大の課題です。持続可能な未来を築くためには、人口の減少が不可避なのです。そして、私たちが取るべき最善の方法は、残忍かもしれませんが、戦争なのです。」

その言葉に、会議室は騒然となった。議席に座る各国の官僚らは驚きと困惑の表情を浮かべ、彼の言葉に耳を傾けると同時に、懸念と異議を示す声が上がった。

彼は周囲の反応を察しながらも、自身の主張を続けた。「戦争による人口減少は、効率的で迅速な手段です。戦争によって、人々は亡くなり、人口が減少します。これによって、国々は人口過剰から脱却し、資源や労働力の分配が容易になるのです。」

彼は室内を見渡し、重要なポイントを説明するために手を振りながら続けた。「人口過剰は、資源の過剰消費や環境問題を引き起こし、社会の安定性や経済の成長に悪影響を与えます。戦争による人口減少は、人道的な観点からは矛盾を抱えますが、人類の存続と持続可能な社会を実現するためには、時には厳しい選択を迫られることもあるのです。」

彼は具体例を挙げながら論理を展開していった。「例えば、過密な都市では生活の質が低下し、貧困や犯罪が増加します。しかし、戦争によって都市部の人口が減少すれば、都市の資源やインフラストラクチャーを効率的に利用することができるようになります。また、労働力も需要に見合った状態になり、雇用の機会が増えるでしょう。」

彼は会議室の空気が重くなるのを感じながらも、議論を深めるために続けた。「もちろん、私たちは戦争を肯定するつもりはありません。戦争は破壊と苦痛をもたらし、人間の命を奪います。しかし、人口問題を解決するためには、このような厳しい選択を迫られる可能性もあるのです。」

彼の言葉に対して、他の官僚たちから異論や反発の声が相次いだ。「戦争による人口減少は、人道的な観点から許されるべきではありません」「我々は平和的な解決策を模索すべきです」「教育や保健の充実によって、人口の自然減少を促す方法を探るべきです」との意見が会議室に響き渡った。

官僚たちの議論は激しさを増し、様々な意見が交わされた。戦争を提案した官僚は、自らの主張を固く信じており、説得力のある論拠を提示し続けた。

彼は、戦争による人口減少の効果を具体的に示すために、過去の戦争における人口動態や社会の変化について詳細なデータを提供した。また、人口過剰が引き起こす問題の深刻さを訴え、持続可能な社会を築くためには過激な手段が必要だと主張した。更に、彼は最新の軍事技術にも言及し、全世界を巻き込んだ全面戦争が実現すれば、数年で世界人口を半減させることができると断言した。

この官僚の主張に対して、一部の官僚たちは戦争の非人道的な側面やその他の解決策の可能性を強調し、反対意見を述べ続けた。しかし、経済的な理由や内政的な事情などから、他の官僚たちの中には戦争を支持する意見も存在していた。

議論は数日にわたり続き、各国の代表たちは自国の立場を主張し続けた。その中で、戦争を提案した官僚の主張が、一部の官僚や国の支持を得るに至った。

彼の主張は、人口問題を解決するための他の手段が限られていることや、戦争による人口減少の効果が時間的にも効率的であることなどが評価された。また、彼の提案が短期的な解決策として一時的な救済をもたらす可能性があることも、一部の官僚たちを説得した要素であった。

結果的に、戦争を提案した官僚の意見が過半数の賛成を得て、採用されることとなった。この決定は議論の激しさや意見の対立を反映しており、各国の現実的な政治的状況や利益の折り合いが影響していた。

この会議により、人口問題への対応策として、全世界を巻き込んだ全面戦争が実施されることとなった。
その後の展開や影響について別途検討された結果、開戦日時は1939年9月1日の朝4時45分(ポーランド時間)とし、概ね6年間程度の計画で実施されることとなった。

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結果としては、散々であった。6年もの月日を費やし、原子爆弾を始めとする様々な最新技術が惜しげもなく用いられたにも関わらず、全世界の死者数は僅か8500万人ほどであった。世界人口のうち、たった2.5%しか減らせなかったのである。地域別で見ても、最も高い減少率を叩き出したポーランドでさえ17.2%であった。

人口を半減させることができると断言したあの官僚は、戦争終結後の会議の席上で自らの見通しの甘さを認め、その場で毒物を呷り、口から血を吐いて自殺した。

21世紀を迎えた現在。人口問題はもはや当時の比ではなく、常に喫緊の課題である。
しかし、第二次世界大戦という多大な手間とコストを要した全面戦争でさえ、人口をたった2.5%しか減らせなかったという事実は、“人口問題の解決手段としては、戦争はとてもコスパが悪い”という先入観として、世界の上層部に刷り込まれている。もし、核兵器や生物兵器などあらゆる禁忌の使用を解禁した上で、全面戦争を全世界で実施したとしても、精々20〜30%しか減らせないとする試算もある。

増え続ける人口、増え続ける自分たち自身に、
人類は皆、永遠に真綿で首を絞められ続ける──


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